遠見書房のメルマガ

遠見書房のメルマガ
月1くらいの謙虚なメルマガです。上のバーナーをぽちっと押すと、説明ページに飛びます

2013年2月27日水曜日

子どもの心と学校臨床 第8号でました



お世話になっております。遠見書房主です。

「子どもの心と学校臨床」第8号が出ました。
今回の特集は,「子どもと思春期の暴力:その現実と対応」です。













子どもの暴力と言っても,幅が広いわけですが,子どもが暴力の被害者になる場合,子どもが暴力の加害者になる場合,とがあります。子どもが被害者の場合,対 子ども──いじめ,非行だとか──の暴力もありますし,対 大人──虐待だとか──の暴力もあります。保護者に虐待された子どもが,他の子どもに暴力を振るうといった,哀しいケースも多々あります。
こうした広い問題を,「学校のなかでの暴力」「学校の外での暴力」「予防教育」と分けて,さまざまにまとめたものが,この特集号です。

詳しい目次は,こちら→http://tomishobo.com/catalog/ca53.html

はっきり言いまして,分厚い。今までに最高の厚さです。厚さは充実度に比例しておりますので,これで1470円(税込)はお買い得といっていいでしょう。遠見書房,儲かるのか……若干心配もありますが,ぜひ,そのあたりはよろしくご購入のほど,お願いします。

さて,特集の編者は,窪田由紀先生です。こないだまで九州産業大学におられましたが,現在は籍を名古屋大学に移して,学校臨床界隈の実践・研究に精力的に携わっておられます。
ジェンダー研究者の一面もありますが,よく知られているのは,「学校緊急支援」の第一人者という面でしょうか。
緊急支援にはいくつかの「派閥?」があり,その代表的なものに,阪神震災から始まった冨永良喜先生率いる「兵庫派」(災害支援に強い),小西聖子先生率いる「武蔵野派」(トラウマ関係),そして,学校コミュニティにおける緊急支援として国内でもベンチマークにされる「福岡派」がありまして,この福岡派の「頭脳」といっていいのが,この窪田先生です。(この派閥分けについては,まあ,遠見書房主の個人的見解でありますので,暴論気味のところ,お許しください)

↓の本は,学校臨床に携わるものにとってのバイブルといっていいかも……

学校コミュニティへの緊急支援の手引き学校コミュニティへの緊急支援の手引き
窪田 由紀 林 幹男 向笠 章子 浦田 英範 福岡県臨床心理士会

金剛出版 2005-04-01
売り上げランキング : 135696

Amazonで詳しく見る
by G-Tools



ちなみに,当社の「危機への心理支援学」は,この3派閥(それ以外にもいろいろとありますが)がそれぞれの長所を生かして仲良く書かれたベリーグッドな1冊でありますので,ぜひ。


ともあれ,「子どもの心と学校臨床」第8号,よろしくお願いします。

2013年2月23日土曜日

エンカウンターとプレイセラピーの催し

どうも,遠見書房主です。

今日は,催し物,2つ,紹介します。といっても,添付文書を貼り付けただけでありますが。

1:富士山麓エンカウンター・グループ2013 ご案内
スタッフ:下田 節夫(神奈川大学)
      岡村 達也(文教大学)

日  時:5月3日(金・祝)~5日(日) 2泊3日
    午後1時半集合    午後3時解散
場  所:帝人(株)富士教育研修所 静岡県裾野市
定  員:6~8名 (18歳以上の方)
参 加 費:48,000円 (旅行障害保険料を含む)
申し込み:申込書(下にあります)にご記入の上ファックスにて、あるいは同じ内容をメールにて、下記下田先生宛お送りください。折り返し、詳しいご案内・振込用紙などをお送りします。

※メアドなど,下の画像にありますので,クリックしてみてください。



















2:「災害後の未就学児の心理的サポート研修」 開講
日本プレイセラピー協会では、東日本大震災で被災した県において、日本ユニセフ協会と共同で子どもの心のケアを行っています。
今回は、その中の1つである『遊びを通した子どもの心のケア研修(子どもを支える大人対象)』の内容とその研修の元となる考え方などを学ぶワークショップを行います。

日程:2013年3月24日(日)10:00~17:00
参加条件:心理、医療、看護、保育、教育などの領域の専門家で、未就学児の心理ケアに関心がある方。特にプレイセラピーの知識/実践経験の有無は問いません。
定員:50名    
参加費:8,000円
会場:東京・南青山の会場を予定(参加者にお知らせいたします)
講師:日本プレイセラピー協会講師













 それと……


「ナラティヴ・コロキウム(第1回)」も,どうかよろしくお願いします。
http://tomishobo.com/info2.html

3/10(日曜:東京・駒澤大学)です。

 

2013年2月20日水曜日

天才ふたたびあらわる



むかし,「ホッツェンプロッツ」という児童書があって,大好きだったような記憶がある。で,子どもに読んでみたのだが,全然話を覚えていなくて,我ながら,呆れてしまった。「お父さん,この本,子どものころ,大好きだったんだよ~」なんて言ったのだが,いい加減なオヤジである。すまぬ。でも,面白かったですよ。3部作でありました。


大どろぼうホッツェンプロッツ (新・世界の子どもの本―ドイツの新しい童話 (1))大どろぼうホッツェンプロッツ (新・世界の子どもの本―ドイツの新しい童話 (1))
オトフリート=プロイスラー トリップ

偕成社 1990-05
売り上げランキング : 2451

Amazonで詳しく見る
by G-Tools
大どろぼうホッツェンプロッツふたたびあらわる (新・世界の子どもの本―ドイツの新しい童話 (2))大どろぼうホッツェンプロッツふたたびあらわる (新・世界の子どもの本―ドイツの新しい童話 (2))
プロイスラー トリップ

偕成社 1990-07
売り上げランキング : 4379

Amazonで詳しく見る
by G-Tools
大どろぼうホッツェンプロッツ三たびあらわる (新・世界の子どもの本―ドイツの新しい童話 (3))大どろぼうホッツェンプロッツ三たびあらわる (新・世界の子どもの本―ドイツの新しい童話 (3))
プロイスラー トリップ

偕成社 1990-07
売り上げランキング : 15593

Amazonで詳しく見る
by G-Tools



ということは,まったく関係ないのだが(標題はリスペクトしました),天才のDVDつきの本,第二弾,出ます!!

当然,天才といえば,東豊。天性もあるのでしょうが,理論として「臨床」や「コミュニケーション」をとらえている部分も多々あり,やはり天才という感じもします。
説明をしてくれる言葉は明確で,この本にも,その臨床のエッセンスが詰め込まれています。
今回は,前作の「夫婦面接」から,2人増えまして,「家族合同面接」(4人)となっております。
これは見逃さないでほしい,そんなDVDつきの本であります。




そして,なんと,解説には,児島達美先生を召喚いたしました。
東豊先生の兄貴分的存在であり,互いに臨床をよく知るもの同士が,語った解説編は,これまたすばらしい出来となりました。
値段は,1作めと同じ,6600円。ちょっとばかり高いですが,DVDつきとなれば,これは安い!(ハズ)
ぜひ,お買い求めくださいませ。

 

2013年2月13日水曜日

はつこひ



恋愛をもう一度したいか,と問われれば,諸般の事情を含めずとも,ちょっと面倒なので,もういいや,という感じの遠見書房主であります。
ああいう燃え上がるような情熱をもう二度と味わえないのか,と思うと,切ない反面,「降りた感」というか,諦念というか,そういうものもあり,さほど寂しいというところもないのも事実。オッサンのこころは,なかなか複雑なのもであります。
創業前のリーマンであった時代,同僚に若者などもおり,アニキ風を吹かせつつ,コイバナ(恋の話)なども聞くところもあったのですが,ほぼ一人出版社を起こして数年,すっかり,そんなこともなくなりました。

ところが,今日,というか,昨日のこと。
遠見書房主の息子と2人,近所に買い物がてらドライブをしていたんですが,唐突に,彼奴がいうのです。

「ねえ,なんで,ボクは○○のことがこんなに好きなのかな」

ち,ち,ちょっと,まて,うんな哲学的問いかけされても困るわ,つうか,お前,4歳だろ,と。
ええ,うちの息子は,あと数日で5歳になりますが,4歳であります。

子どもは「てにをは」がけっこういい加減で,主語があいまいだったり,そのうえうちのは,時折,妄想めいたことを言うので(皆,自分が好きだと思っている節がある),その○○ちゃんが自分(息子)のことを好いているのは何ゆえか,という質問なのかとも思い,問いただしてみると,やはり,文法的に誤謬はないようで,哲学的煩悶らしい。
ちなみに,○○ちゃんは,可愛い女の子でありまして,その○○ちゃんがうちの息子のことを気に入っているかは不明。ま,相思相愛だとしても,(今のところ)どうにもなるものでもありませんが。

ともあれ,ここは何かナイスなことを言わねば,とオタオタしまして,父ちゃん,どうすべきなのかしらんと,軽いパニックであります。
聞けば,どうも,「好き」というのが,いろいろと次元が違うところを幼いながら感じているらしく,気がつくとその○○ちゃんのことを考えてしまっていたりするらしい。で,「なんで,そうなるのか」という疑問(ある意味心理学的な問題)と,もうちょっと質の違う「なんで,ひとはひとを好きになるのだろうか」という形而上的な問題とに悩んでいるらしい。

○○ちゃんは,可愛いお子さんなので,

「それは,○○ちゃんが可愛いからじゃないの」

と軽く答えようと思ったのでありますが,これではイカンと考え直したのですね。
それでは,顔で好悪を決めているだけではないかと。外見よりも内面で人を愛するようになってもらいたい。私はそういう面はあまりなかったところも(ある時代には)あったかもしれないが,でも,一応,内面重視主義であってほしい,と思い返したわけです。
なので,

「それは,○○ちゃんが優しいからじゃないの?」

と答えました。父ちゃん,もうね,頑張ったのよ。

「うーん,でも,そんな○○は優しくないんだよね」

「…………」

「でも,○○,好きなんだよな~ 可愛いからなあ~」



親父撃沈。


ま,どうでもいい話なんですが,個人的にはとても仰天した出来事なので,記しておきます。



初恋 (岩波文庫)初恋 (岩波文庫)
ツルゲーネフ 米川 正夫

岩波書店 1960-08
売り上げランキング : 569488

Amazonで詳しく見る
by G-Tools