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2012年11月7日水曜日

世界一素敵な臨床心理学の本

 
新しい本を出した。
本当に素敵な臨床心理学の本だと思う。

素敵?
素敵な専門書?
どういうこと?

「専門書」と言えるのかはよくわからない。少なくとも,小難しい専門書ではない。
でも,この本は,臨床心理士が書いたケースの本。いわば,事例研究的な本であることは確かだ。
読んでみたら,素敵な本であるということがわかってもらえると思う。

この本は10章あって,どの章も1つのケースを中心に語られている。10のケースの物語があるのだが,どれも素敵なのだ。涙を流しそうにさえなる。うれしくもなるし,切なくもなる。いろんな感情が揺さぶられる。
判断は読者次第だが,事例としてうまくいったものもあるし,そうでないものもある。それを含めて,なんと言うか,小説を読んでいるようなのである。

「小説を読んでいるよう」なんていうと,褒め言葉ではないかもしれないが,いや,これは本当に褒め言葉である。
もっと言ってしまえば,これは小説だ!と言ってもいいかもしれない。でも,これは小説ではない。専門書だ。リアルなケースの話だから。

文がいい。
とても素晴らしい。

レトリックの技術もさることながら,文の構成も素晴らしい。

この2つがそろっている。

時折,「小説」じみたケースの話を,ドヤ顔で読ませてくれる方がおられるのだが,そういう方は,この本を読むと,ちょっと赤面してしまうと思う。そのくらい,ちゃんと面白い。ちゃんとした商品として面白い。

どこかの文庫本になってもおかしくないレベルだと思う。

この本だ。

★★★

物語がつむぐ心理臨床
こころの花に水をやる仕事

三宅朝子著


心理臨床,心理療法のことが10章の,10のケースを通して語られる。そして,この10のケースは,周産期から高齢期,死の直前から選ばれている。つまり,人間の一生に寄り添いながら,セラピーをする意味が語られていると言ってもいい。
でも,それらの難しいことは物語の背後にあるので,まずは,小説を読むように,この本を読んでくれればうれしい。

とても面白い本です。さらさらっと読めると思います。

ホント,必読ですよ。
 

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