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2011年11月19日土曜日

【乙様】乳幼児医学心理学会【自分】



11/19(土)乳幼児医学心理学会で書籍の展示販売をしてまいりました。
神田の専修大学で行った大会で,大雨(なんか台風のようでしたが)のためか,なかなか厳しい状況でありました。
昨年は,永田先生の周産期の本が出たばかりで,わりに売れたのです。


が,今回は,学会のメインテーマが発達障害の早期発見ということもあり,売り上げ不振には,それも大きかったのでしょう。会場の気分と合わなかったのだと思います。
それでも,交通費はかかりませんし,まったくの赤字というわけではありません。天気がよければ,もう少し,よかったかな,と感じております。

それにしても,乳幼児医学心理学会もそうだと思うのですが,臨床心理学なり,精神医学のコアから少し外れた領域は,なかなか興味深いものがあります。
永田先生の「周産期のこころのケア」もそうですが,非精神科領域は,臨床心理学の分野では,徐々に広がってきています。緩和ケアなどは,とくにそうで,臨床心理の方もずいぶんと参入されているようです(がん拠点病院に臨床心理士を入れるようになっているのが大きいかもしれません)。緩和ケア病棟には,精神科医で入られている方もよく聞きますし,「心」が重要視されている分野だと感じます。
ほかにも,糖尿病や透析,歯科(噛み合わせ),在宅医療など,どちらかといえば,「慢性的」に推移する疾患に対して,心の面からアプローチするのが広まりつつあるように感じられます。もちろん,その歩みはまだまだ小さいですが,確実に歩まれているようです。

一方で,こうした非精神科領域は,心理が入り込むには,なかなか大変な面があります。
たとえば,緩和ケアですと,がん一般に対する医学的な知識が必要になります。「心」にのみ対応すればよい,という意見もありますが,患者さんは,心理職に対しても,看護職に対しても,同じ「医療者」として認識しているのがほとんどだと思いますので,当然,ふつうに医療的な質問をされるのではないかと思います。たとえば,この抗がん剤は効くのか?といった質問を。これに対して,私は心にのみアプローチしています,と答えることはなかなか現実的ではないように思います。抗がん剤に対する,あるいはほかの治療法や代替治療に対する「幻想」をどう扱うのか,という意味でも,医学的な知識がそれなりに必要だと感じます。この勉強は,やはり大変です。

などと言っていますが,実は先日,小社の,「緩和医療レクチャー」



を,じっとごらんになって,「緩和って興味あるんだけど,この本は,難しそう……高いし」と呟いていた方があったのですね。
だもので,遠見書房主としては,「いやいやいや,この本くらいは読んでおこうよ」と思ったのです。いや,ほんと,この本,緩和医療に対する知識をほとんど(全部とは言いません)網羅した,いい本ですよ。

ま,スタートは,この2冊でしょうかね。他社本ですが,

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