遠見書房のメルマガ

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2011年7月27日水曜日

【3刷レース】勝者はだれだ

 
初版を何部刷るか,というのは,出版社によっても,本そのものによっても大きく違うわけですが,臨床心理系の専門書においては,まあ,1,000部から2,000部というところがいいところでありましょう。読者は限られておりますし,河合先生のごとき「超ビッグネーム」という存在も,今はなかなかおりません。要するに,爆発的に売れる本も少ないですし,長~く売れるの本も少ないですから,多品種で勝負する必要があるわけですね。薄利多売という感じ。

当然ながら,遠見書房も,この1,000部から2,000部というラインの刷り部数をじっと守っております。
できれば,1年で,最低でも,3年くらいで売り切れれば,というのが,本心であります。
初刷が完売するのは,これは,当然。
否,当然ではないのですが,このくらいは売り切れないことには,企画を通した意味がない。売り切れないということは,こちらの読みが悪かった,ということであります。
なので,増刷がかかる,2刷になる,というのは,これは当然の出来事なのですね。いや,当然でもないのですが,まあ,よかったと,自分の勘も鈍っていなかったと,ということになります。増刷になれば,どうしても誤植なんかもありますから,それが直すこともできますし。

ずいぶんと本を作ってきましたが,増刷がかかるということは,それほど珍しいことではありません。率が高いのか低いのかはわかりませんが,それなりの成績を残してきていると思います。

とはいえ,3刷になると,これはまた話が違う。
というか,がっちがちの専門書ですと,増刷はそれなりにある出来事ですが,3刷となるとなかなかないような気がします。もちろん,ドバドバドバという感じで,あれよあれよと刷り部数が増えていくような本もありますが,それはほんとうに専門書ですと稀……なはずです。それとも,私の腕が悪いだけなのか。

ともあれ,遠見書房にも,3刷の本が早くも現れました。

実は,同じようなタイミングで(それぞれに刷り部数は違うのですが),3刷を迎えようとしていた本がありました。
それは,以下の3点であります!


『認知行動療法による対人援助スキルアップ・マニュアル』
竹田伸也著
定価2,310円(税込)、211頁、四六判、並製
C3011 ISBN978-4-904536-15-5




『カルトからの脱会と回復のための手引き』
── 〈必ず光が見えてくる〉本人・家族・相談者が対話を続けるために

日本脱カルト協会(JSCPR) 編

定価1,995円(税込)、238頁、四六判、ソフトカバー
C0011 ISBN978-4-904536-01-8




『【完ぺきな親なんていない】
子どもの感情・親の感情
──子どもの気持ちにどうこたえてあげたらいいの?』


カナダ・公衆衛生局著
Nobody's Perfect Japan(NPJ:原田正文代表)監修
幾島幸子訳, Public Health Agency of Canada (2007) “Feelings ”

定価630円(税込)、94頁、四六判、並製
C0011 ISBN978-4-904536-09-4





もちろん,刷り部数もかなり違うのですが,これらがそれぞれ2刷の残部100くらいになり,「さて,そろそろ,次の刷りの準備か」という感じになりました。

3刷のレースの開幕です。。。。


さて,どんな本が,初の3刷となるのか。。






答えは,竹田さんの本です!



うーん,売れている。いい本ですから,当然ですが。

7月末で,3刷となりました。刊行から,1年余り。早い。

評判もとてもいいようです。ありがたいことです。

ほかの2冊も,来月くらいには,増刷の見込み。

今後ともよろしくお願いいたします。
 

2011年7月14日木曜日

子ども・若者支援ネットワーク形成のための研修会

 
関西大学・社会的信頼システム創生センターでは,「子ども・若者支援ネットワーク形成のための研修会」というのを行うそうです。

以下,チラシです。



7月23 日(土)
9月24日(土)
10月22日(土)
11月19日(土)
12 月10 日(土)

の5日間(13:30-16:00)。

場所は,奈良の葛城市當麻文化会館大研修室。


これは,平成21年7月に制定された「子ども・若者育成支援推進法」の促進事業の一つ。これは,ひきこもりや不登校への地域支援につながるものだそうです。
さほど数は多くないですが,同様の研修会を行っている地域もあるようです。

以下,主催者からのコメントです。

葛城市は奈良県で最初に「子ども・若者支援地域協議会」を設立させました。この協議会の運営は、「縦割り」と言われるこれまでの行政組織の運営とは少し異なっており、そのため従来の地域行政では取り組みにくさを感じておられる市町村も多いと思います。しかし、新法は行政組織や法律で寸断せず、困難を抱えた子どもや若者を、地域が子育てから社会復帰まで一貫して支援しようとするこれまでにない、画期的な法律です。自助努力に頼れば自殺やひきこもりが増えます。公助に頼れば財政は破たんしかねません。今こそ、地域が主役の新しい形での「共助」が求められています。その実践例をお伝えし、一緒に考えたいと思います。

面白そうではありませんか。

申し込みは,関西大学社会連携部地域連携センターに,電子メール(syakairenkei@ml.kandai.jp)で。

メール件名に「○月○日内閣府研修会申込」、本文に「氏名(フリガナ)・電話番号・ご職業」を記入の上、チラシ下部記載の「申込先」までご送信ください。
(携帯電話不可)

 

2011年7月13日水曜日

感謝状をもらってしまった

 
東北大学大学院教育学研究科の長谷川啓三先生から「感謝状」をいただいてしまいました。



実を言えば,東北大の「東日本大震災PTG支援機構」(代表理事:長谷川啓三教授)に,遠見書房の名義で,10万円(些少で申し訳ない)ですが,寄付をいたしました。売り上げの一部ですが,東北大の,被害を受けた沿岸地域等への支援活動の状況をきき,寄付させていただいたものです。同校の若島孔文先生からは,義捐金は,沿岸地域と仙台とのガソリン代に当ててくださったそうです。

今後も,地味ながら,応援を続けたいと思います。



===


ええっと,,,ぜんぜん関係(なくもないですが)ないですが,

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生田さんから,ご恵送いただきました。生田さんも,長谷川門下生ですね。

いい本です。
看護師さん向けの本ですが,本当にいいと思います。学校の先生にもいいかも。授業や対人援助職の講習会などのテキストによさそうです。

 

2011年7月2日土曜日

【新刊】ハンドテストとロールシャッハ法

 
佐々木裕子さんの『ハンドテストとロールシャッハ法』の見本が,昨日,あがってきました。




書誌データをはりつけますと……

『ハンドテストとロールシャッハ法──投影法バッテリーを学ぶ』

佐々木裕子(福岡教育大学講師,米国在住臨床心理士)著

定価3,150円(税込)、210頁、A5版、並製
C3011 ISBN978-4-904536-24-7



ハンドテスト,ご存知ですか?

投影法のテストですが,ご存知の方はおられても,実際に使った方は,さほど多くないかもしれません。
手のイラスト10枚を使った,投影法アセスメントです。実物は,名刺大くらいのサイズですね。フロッピーディスクくらいのケースに入っていたような記憶があります。ハンドテストだけに,ハンディか。






すいません。




ともあれ,ハンドテストは,ロールシャッハ法の重鎮としても知られるワグナーさんによって始められたもので,関連書籍も邦訳済み。

ハンドテスト・マニュアルハンドテスト・マニュアル
E.E. ワグナー Edwin E. Wagner

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また,邦訳メンバーによる関連書籍も,以下の通り。

臨床ハンドテストの実際臨床ハンドテストの実際
吉川 真理 山上 栄子 佐々木 裕子

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手軽なものなので,ぜひ,広まったらな~と思うのですが……

本書は,そんなハンドテストに人生を賭ける(?)佐々木さんによる,入魂の1冊です。
詳しくは,小社ホームページをごらんください。

http://tomishobo.com/catalog/ca24.html


さて,サブタイトルの「投影法」ですが,一般には「投映法」と表記されることが多いと思います。これは,馬場禮子先生によって,いわゆる精神分析における「投影」と混同されることから,「投映法」と表記したものだと認識していますが,ここでは,あえて,使っております。
本書にも,いろいろと議論がのっていて,ためになります。

プロの心理アセスメンターを目指す方は,ぜひ,ご一読くださいませ。