遠見書房のメルマガ

遠見書房のメルマガ
月1くらいの謙虚なメルマガです。上のバーナーをぽちっと押すと、説明ページに飛びます

2010年11月30日火曜日

チラシの裏の日誌と学会展示のお知らせ

 
ずいぶん前のことだが,ある方があちこちで書かれたエッセイや論文の断片,ブログなどなどを持ってこられ,これを本にしてほしい,という連絡があった。
自費出版ですか?と率直にたずねたら,違う,という。そちらで(出版社側が)まとめてほしいとまでいう。が,いろいろすぎてカオスである。書いた人が河合隼雄先生やら香山リカ先生やらというのであれば,商売にもなるが,さすがにそこまで雑文が売れるというひとは数少ない。心理~精神医学界隈であれば,20人いるかどうかだろうか。ごじぶんで頑張ってまとめてみてください!,といったのだが,結局のところ,断ってしまったことになるのだろうか。しっかりと書き直したら,それなりに面白そうかな,とは思うのだが,最終的に原稿ができないと,判断のつきようもないので,中途半端な言い方になってしまう。

わりに,こういう企画の持込は多い。小さな会社だからハードルが低いと思われていて,実際,ハードルが低いところもあるのだが,本当のことを言えば,ハードルが低いのは会社設立する前からで,原稿さえ作ってもらえればちゃんと読んで,ちゃんと判断することにしている。原稿がそれなりに形になり,専門家としてタフに生きている人ならば,一般的には無名でも,売れたりすることもある。

遠見書房では,こんな本も出している。






これを読んで,企画を持ち込んでくれる方もおられ,本当にありがたい。
とはいえ,売上をこないだ調べてみたら,なんと……100部行ってなかった……orz……けっこう愕然……。

電子書籍って,まあ,いろいろあるが,もし,上記を「リアル本」で出したら,どのくらい売れるだろうか。もちろん,値段などなどいろいろな条件はあるが,まあ,少なくとも5倍は売れるのではないかと思う。(だれの本でも300部売れるってな話はよくある。)
で,リアル本が同時に出ていたら,きっと,100部も電子書籍版は売れないのではないか,と思う。もちろん,値段のこととかいろいろあるし,売っている売り場(web上の)のこともあるけれど。アマゾンやグーグルが電子書籍本屋さんを開いたら,ずいぶんと変わるだろうし。でも,現状の本並みには売れなかろう。10分の1,いな,100分の1くらいかもしれない。

一方で,困った持ち込み企画には,「編集して,電子媒体にしますから,自分で売ってみたらいかがですか?」的な商売も増えていくのかもしれない。訪問編集者? みたいな。
でも,じっくり読んで,まとめて……という作業をいくらでやりたいかというと,悩むところだ。面白そうなものなら2万くらいでもウキウキやりそうだが,面白くなかったりしたら10万くらいでも辛そうだ。でも,自費出版よりも安いし,100部くらい売れれば,もとを取れる可能性もある。

こないだ,ネットで知ったのだが,1冊1,000円くらいで製本してくれる会社がアメリカにはあるらしい。日本でもあるかもしれない。今後,こういう商売も増える気もする。これはこれで小部数出版社としては嬉しいけど。

良質ではあるけれどあまり売れないだろうな,という原稿は,出版社の「良心」として販売して,やはり売れないなあ,と嘆くのが現状であるが,これならば,電子出版+1,000円製本とかで営業的に成り立つかもしれない。

コード(ISBN)とかどうするんだろうとか,悩むけれど。(電子媒体分と紙媒体分を2つつける必要があるのか。ま,流通考えたら,きっとそうなんでしょうね)

==

さて,全然関係ないですが,

12/4(土) 名古屋大学で行われる「日本乳幼児医学・心理学会総会」に遠見書房として出展いたします。小社の本だけでなく,岩崎学術出版社様,金剛出版様,メディカ出版様等の関連書籍も販売いたしますので,どうぞ,皆さん,お立ち寄りください。

詳細:
http://cdcpp.nagoya-u.ac.jp/event/index.html


なお,12/4(土)~6(月)まで,同じ名古屋(愛知県産業労働センター:ウィンクあいち)で行われる「日本行動療法学会」では,小社の本は,丸善さんに扱っていただくことになりました。
関連書ばっちり集めております。
ぜひ,よろしくお願いいたします。

詳細:
http://www.cs-oto.com/jabt36/


 

0 件のコメント: