遠見書房のメルマガ

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2009年12月31日木曜日

最後の厄災

 
大掃除である。
車の掃除というのは,あまりしない。年がら年中車を磨いているような人もいて,えらいなあ,水道代大変だろうなあ,と思うが,思うだけで真似しない。
今までレジャーに使うくらいであまり乗らなかったこともあるのだが,会社を興してからは「社有車」でもあり,大活躍してくれた。殊勲選手である。
だもので,年に1度くらいは掃除をしようと,まあ,せっせと車内に掃除機をかけていたわけです。
とそのとき,


!★!★sa@?!!☆



頭に激痛が!というかなんということはない,ルームミラーに頭をぶつけたのですが,,,なんと,落ちたよ,ルームミラー…… オーノーですよ。ヨーコーですよ。根元からボキッと。折れた。

つか,何度かルームミラーには頭をぶつけたことがあるような気がするが,折れんの? 折れるものなの? なんで? そんなものすごく激しく頭ぶつけたわけじゃないじゃん。じゃん!

某日産に電話をしてみるも,当然,休み……ですね。
というわけで,いま,ガムテープを貼って応急処置をしているところです。もっと,掃除せい,ということなのでしょうか。

というわけで,皆様,よいお年をお迎えくださいませ!
来年もよろしくお願いします!

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2009年12月22日火曜日

Nって何だ?

 
「N:ナラティヴとケア」という雑誌を来年1月に創刊いたします!

N!

と覚えてください。
イメージは,こんな感じ↓



もちろん、ナラティヴの、です。雑誌の命名は、精神科医にして碩学・江口重幸先生の発案でございます。先生、ありがとうございます。本誌の創刊の辞も書いていただきました。

内容見本もありますので,ぜひ,小社HPをご覧くださいませ。


内容ですが、詳細は、小社のHPをごらんいただくとして、ブログではブログらしく、扇情的なことを述べましょう。

ナラティヴというと、ナラティヴ・セラピーやナラティヴ・ベイスト・メディスンなどを連想される方が多かろうと思います。一つの時代のタームとなっていますが、ナラティヴそのものは、コミュニケーションという用語のように、もっと広がりのある概念であり、現象でしょう。もっと,長く使われる用語だと思います。
たとえば、精神分析のひとと、認知行動療法のひとが論争ができるのも、当たり前ですが、そこに「事例」があるからでしょう。あらゆる心理療法のバックボーンには、事例、すなわち、ひとがいます。もっと言えば、ひと(クライエントとされる人)と、ひと(セラピストとされる人)との、ある種の目的を持った(多くは「治療」「回復」「自己探索」でしょうか)かかわり、があります。そのかかわりは、すでに「ナラティヴ」が当然発生しています。なぜ、その場所にきたのか。それだけですでに長大なナラティヴが発生するでしょう。当然、治療者は、そのナラティヴを受け止めます。
つまり、セラピー──もっと言ってしまえば、ひととひとがかかわるところには、ナラティヴがあるわけです。かかわりがなくても発生するかもしれませんが、あるほうがより発生するかと思います。
ともあれ、この「ナラティヴ」という概念は、心理臨床だけではなく,多くの対人関係が生じる臨床や研究においての普遍的で、基礎的なものとなっています。

ナラティヴ・セラピーの背景には社会構成主義があり、ここにおいては治療者と被治療者の位置づけは、常に同じになります。治療者は専門家であるとき、患者も自身の専門家であるわけですね。
この考え方を研究に広げると、「質的研究」というテーマにつながります。
がんの治療においては、「インフォームドコンセント」のあり方がナラティヴにつながり、また、医療事故においても「ナラティヴ」を大事にする声があります。終末医療や慢性疾患を専門とする医療者においては、「セラピューテック」なかかわりが求められていますし、それは「ナラティヴ」を大事にすることでもあるでしょう。
今日ほど、治療の自主性がユーザー自身に求められている時代はありません。いい意味で、ユーザーと治療者が責任を分担することが、医療経済的にも、お互いの精神衛生のためにもよいことだろうと思います。ここに役立つものも「ナラティヴ」でしょう。
本誌においては、そうした臨床における「ナラティヴ」にかかわるものを拾い上げていきたい。そう考えています。

また、ナラティヴは、臨床世界のものだけではありません。人類学から始まったナラティヴは、社会学や現代思想、心理学、医学、福祉学、看護学などなど、多くの学問領域に広がり、共通言語を提示してきました。裁判員制度においては,「ナラティヴ」の重要性がすでに認識されており,勉強会が始まっていると聞きます。ナラティヴは多くの学際領域を架橋している概念となっています。
ここについても、細かく拾っていき、より学問間の垣根が低くなり、新しい「知」が生まれることを願っています。

ぜひ、ご興味のある方は、本誌をご購読くださいませ。予約、絶賛受付中です。
ご興味のない方は……興味をもっていただけますと、きっとダイナミックな人生が広がりますよ。

N! と覚えてくださいませ。

 

2009年12月14日月曜日

ワークショップ Part 01 終わりました。

 
先日日曜日(12/13)、遠見書房の共催(?)のワークショップ、

高橋規子先生と八巻秀先生のワークショップ
「そのとき,ナラティヴ・セラピストは何を考えているのか?」Part 01

が無事、終わりました。

高橋先生、八巻先生、お疲れ様でした。
参加者の皆様、遠いところまでありがとうございました。楽しんでいただけたでしょうか。
遠見書房主としては、不慣れなこともあり、あちこちにご迷惑をかけまくりましたが(いつものことですが)、いろいろとありがとうございました。

実にエキサイティングで面白い会になりました。
それでも反省会をいたしまして(というか、飲み会ですね)、WSの課題について、いろいろとまた考えようということになっております。

来年、1月31日に行なう予定であります、この会のpart 02は、よりパワーアップしようと思います。
ナラティヴ・アプローチの本質をぐっと迫るような、そんな会になるでしょう。

まだ参加を募っておりますので、ご連絡くださいませ。
詳しくは小社HPへ。 
 

2009年12月11日金曜日

いや,燃え尽きました

 
お疲れ,オレ。
いま,下記の2冊の本を見ながら,そうつぶやいているところでございます。



いやあ,なかなか,というか,かなり,かっこいい表紙になりました。
どちらも,グッドです。

右が
『カウンセリングのエチュード──反射・共感・構成主義』
定価2,520円(税込) 四六判 254頁 ソフトカバー


であります。

左が,
山下裕史朗(久留米大学医学部准教授)・向笠章子(聖マリア病院臨床心理士)編 くるめSTP書籍プロジェクトチーム著
『夏休みで変わる ADHDをもつ子どものための支援プログラム──くるめサマー・トリートメント・プログラムの実際』
定価3,780円(税込) B5判 190頁 ソフトカバー


いい本ですよ。
昨日できてきまして,先ほど,夕方に,大量に荷物を搬出(注文分です)
さすが,2冊あると,すごい量です。



で,いま,運送屋さんのお兄さんと二人して,荷物を運び終えたところでありまして。。。
さすがに,今日はお手伝いの方を呼びましたが,いや,本当にご苦労さまであります。


実は昨日できてきたんですが,さすがに2冊ですと,なかなか量が多くなっていて(サイズも,ADHDの本のほうがB5サイズなので,大きいということもありまして),ライトバンたる遠見書房号(自動車です)には載り切らず。けっこう涙しました。
 
 

2009年12月2日水曜日

【新刊】出ます! しかも2冊だすよん!【後編】

 
さて、今日は2冊め、であります。(前編はこちら

『夏休みで変わる ADHDをもつ子どものための支援プログラム──サマートリートメントプログラムの実際』

こちらは、山下裕史朗先生、向笠章子先生の編集のものです。



山下先生といえば、監修者をしたこの本が有名ですね。(かなりいい本です)

めざせ!ポジティブADHDめざせ!ポジティブADHD
あーさ

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小児神経科医であり、小児科医であり、久留米大学医学部の准教授。発達障害の支援を専門にされています。

もう一人の著者、向笠先生といえば、緊急支援!という方であり、福岡臨士会のボス?的存在(というか,アネゴですかね)。確か、数年前は福岡県士会の会長だったのではないかと思います。こんな本も↓

学校コミュニティへの緊急支援の手引き学校コミュニティへの緊急支援の手引き
福岡県臨床心理士会

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(昔、遠見書房主が編集をした本。いまもよく売れているそうです)
しかも、向笠先生は、かの山上敏子先生のお弟子さんでありますね。

行動療法行動療法

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さて,

サマートリートメントプログラム(STP)は、NY州立バッファロー校のウィリアム・ぺラム教授(心理学科と精神科の教授だそうですよ)らが開発した、エビデンスのあるADHDの子どもの包括的-心理・社会的支援方法。そのSTPを久留米に導入したお二人と、スタッフたちが作った手引きが、本書であります。
STPは、簡単に言えば、ADHDの子どもを集めて、半合宿形式で、理論的には行動療法を中心に、具体的にはSSTやトークンエコノミーや、教えあい学習(ピアサポートになるのか)、スポーツ、グループ活動などを通して、ADHDの子どもたちのケアをしていくという方法です。STPを行なうためには、心理・教育・医療の3人のスタッフが必要ですが、この力作たる本書のおかげで、実行のハードルがかなり下がっているかと思います。

いや、これ、実に楽しそうです。いや、もちろん、ADHDという病に疲れている本人や家族に向かって「楽しそう」なんて言うのはいけないのですが、でも、子どもたちがいきいきとしている様子が垣間見れて、これを読んでいるのは(校正しているわけですが)、とても楽しい時間でした。
正直、この夏、久留米にお手伝いに行きたい!と思ったくらいです。

このSTP、ほんとに広がってほしい。
地域地域ではじめれば、ニーズもあるし、他職種同士の連携・協働作業としても有効でしょうし、それ以上に成果として子どもが変わるでしょうし、とても面白いのではないかと思います。
大学や施設などが取り組めば,地域社会への貢献にもなるでしょう。

というわけで,ぜひ,どうぞ,この本,読んでください。
詳しい内容は,こちらです。

http://tomishobo.com/catalog/ca08.html

STPを広げたいので,グループで読みたいのでまとめて送ってほしいという方があれば,割引しますよ。小社までご連絡くださいませ!
 

2009年12月1日火曜日

【新刊】出ます! しかも2冊だ!【前編】

 
どうも、ご無沙汰ブリブリ(死語)の遠見書房主でございます。
11月、終わってしまいましたね、早くも師走…… なんか、すごくショックな感じなのですが、ともあれ、
新刊、出ます!
2冊同時刊行です。

『カウンセリングのエチュード──反射・共感・構成主義』
『夏休みで変わる ADHDをもつ子どものための支援プログラム──サマートリートメントプログラムの実際』

11月中にご連絡をしようと思っていたのですが、いろいろと事情がありまして(つうか、ブログを書いている暇がなかったので)、12月になってしまいましたが、本のほう、ご紹介しようと思います。

1冊目!を今日はご紹介しましょう。
『カウンセリングのエチュード──反射・共感・構成主義』



岡村達也先生、小林孝雄先生、菅村玄二先生の共著です。サブタイトルにあるように、反射=岡村担当、共感=小林担当、構成主義=菅村担当という、一応の区分けがあり、それぞれがロジャーズ=カウンセリング理論を再検討するという内容になっておりますが、当然、互いに交錯しながら、知的にエキサイティングに進んでいきます。
エチュードは、練習ですが、単に「基礎」という意味ではなく、「仮説」という意味も深いところにはあります(と勝手に解釈しています)。結局は、すべての理論は仮説であると個人的には思っており、それがエチュードということなのだ、と感じる次第。ちなみに、ロジャーズのかの有名な「治療条件」も、「仮説」として提示されています。そういう意味では人生万事仮説也。

さて、この本ですが、まずは、「まあ、私の学派は、いうなれば、ロジャーズですかね」というような方、そこの貴方にぜひ、読んでほしい。そう思っています。ロジャーズ自身の人間観から生まれた、がちがちの教条主義がやはりどうしてもパーソン中心療法にはあり、それが他の学派や他職種から「なんか、融通が利かないのね、肯いてばっかりで」と思われがちなところが、どうしても、あるかと思います。
もう、そんなことを思わせるのは、やめましょう。貴方は変わるべきです。といって、いまさら精神分析だの、認知行動療法だのに行くことはありません。ブラッシュアップをしましょう。パーソン中心療法を貫きゃいいんです。本書を読んで、悩んでください。一皮剥けるはずです。We Can Change! ですよ。

第二に、この本を読んでほしいのは、「なんか、ロジャリアンって融通が利かないのね、肯いてばっかりで」というようなことを思っている他の学派や他職種の方。確かに、そういう方も多いかもしれませんが(母集団が多いので仕方がない面もあります)、パーソン中心療法、つまり、ロジャーズの末裔たちの最新理論は、かなりのことになっています。肯いているばかりじゃありません。本書には、そのあたりも十分に書いていますので、ぜひ、お読みいたただければ、と思います。

本書の詳しい内容は、小社のHPにございます。

http://tomishobo.com/catalog/ca07.html

後編に続く。。