遠見書房のメルマガ

遠見書房のメルマガ
月1くらいの謙虚なメルマガです。上のバーナーをぽちっと押すと、説明ページに飛びます

2009年7月27日月曜日

本は本を呼ぶ

 
敬愛する大学教授というか,カウンセラーというか,公私にわたり飲み歩く機会の多い某先生より,「サイモン・シン,おもろいよ,読め」と言われたのは,去年の夏のことである。

フェルマーの最終定理 (新潮文庫)フェルマーの最終定理 (新潮文庫)
Simon Singh

新潮社 2006-05
売り上げランキング : 930

Amazonで詳しく見る
by G-Tools



「そうっすか,今度読みます」と返事がいいのが,編集者の習いでありますが,昨年の夏くらいからいろいろ会社起業に向けて動いておりましたので,なかなか読む機会に恵まれず。
しかも,数学じゃないですか。数学ですよ,数学
こちとら,数学さえできていれば,人生大幅に変わったのに(きっとそうだ,yes),というような数学ルサンチマンがあるような人間でありますので,本屋でサイモン・シンを見るたびに,うーむうーむと唸っていたのでありますが,

暗号解読〈上〉 (新潮文庫)暗号解読〈上〉 (新潮文庫)
Simon Singh

新潮社 2007-06
売り上げランキング : 2927

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


暗号解読 下巻 (新潮文庫 シ 37-3)暗号解読 下巻 (新潮文庫 シ 37-3)
Simon Singh

新潮社 2007-06
売り上げランキング : 2199

Amazonで詳しく見る
by G-Tools



上記2冊を,フェルマーの定理と合わせて,一気(というほどでもないけれど),購入。

これがとても面白く
いい本です,これは。
英米系のサイエンスライターというのは,伝統があるせいか,とても優秀です。こういうの,ホントにはずれが少ない。ま,翻訳されるという時点で取捨されているわけで,質が高いのは当然なのですが,それにしてもとても面白い本が多い。ライターたちは高等教育は受けていますが,学者先生ではないところもまたポイントのような気がします。サイエンスライティングは,日本ではあまり広まっていない分野ですが,瀬名秀明さんなんて,こういうのを狙っているんですかねえ。

なんていう話を,友人の信頼できる読書家K氏にしたら,この本も,面白いぜ,と言われ,

人類が消えた世界 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)人類が消えた世界 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)
鬼澤 忍

早川書房 2009-07-05
売り上げランキング : 2603

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


これも,サイエンスライターによる本。アラン・ワイズマンについて,調べてみたところ,下記の本に興味を持ち,

奇跡のエコ集落 ガビオタス奇跡のエコ集落 ガビオタス
高里ひろ

早川書房 2008-12-18
売り上げランキング : 87703

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


速攻で購入,かつ読了。
これは,コロンビアのサバンナ地帯にある,自給自足をめざすコミュニティの話。本家の『ユートピア』(トマス・モアですな)だの,井上ひさしの『吉里吉里人』だとか,ユートピア物という物語り群があり,私はけっこう好きなんですが,これは,本物のトピアを作ろうとしている人たちの物語(ユートピアの「ユー」は否定の意味があるらしく,ユートピアは「どこにでもない場所」,ゆえに「トピア」)。これも面白いです。

ふと,思い出したのが,

沢田マンション物語沢田マンション物語

情報センター出版局 2002-08
売り上げランキング : 138249

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


これ,文庫化キボンヌですよ。
これも,ユートピアもの,というか,ユートピア・コミュニティの実録。

というわけで,本は本を呼びます。

 

0 件のコメント: