遠見書房のメルマガ

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2009年4月23日木曜日

本が出来ました!

 
昨日、倉庫に本が納品されました。

2点を同時に進行したので、なかなか大変でしたが(というか、これからも大変ですが)、ようやく出来ました。

感無量です。

昨日のうちに、筆者のお二人にはお送りしました。お持ちしたかったのですが、なんのかんのしているうちに時期がきてしまい、申し訳ないです。




右が『ケース概念化による 認知行動療法・技法別ガイド』(→詳細

左が『やってみよう! 統合失調症者への社会・心理的アプローチ』(→詳細

です。

各書店さんに入るのは、数日~1週間後くらいでしょうか。

いい本になりました。

ありがとうございます。

ぜひ、見かけたら、読んでいただけるとありがたいです。立ち読みでも構いません。

もちろん、買っていただけると、なお、嬉しいですけれども。

爆発的に売れる種類の本ではないですが、長く、長く、売れ続ける2冊になるかと思います。

各書店の皆様、どうか、1冊でも構いませんので、切らさぬよう、置いて下さるとありがたいです。

よろしくお願いいたします。


 

2009年4月20日月曜日

洟ずるずる

 
尾籠な話で申し訳ないっす。
洟ずるずるである。
花粉症、一週間くらい前に落ち着きを見せたかに思っていたのだが、ここ数日、風雲急を告げている。
スギ花粉じゃなくて、ヒノキのせいなのか、それともブタクサとかのせいなのか、もうよくわからないけれど、ああ、洟ずるずる。

街中にマスク姿の人が減ってきたのにもかかわらず、再びマスクを装着する私。まだマスクをしている人を見ると、「同志!」と歩み寄り、インターナショナルとか歌いたくなる私。歌えないけど。
マスクを装着して自転車乗ると、呼吸が苦しく、いいトレーニングになる。
保育園とかに子どもを連れて行くのであるが、そこに行くと、群がったりされるのだが、マスク姿だと子どもとか寄ってこない。

週末。高尾山の南側の尾根、通称「南高尾(そのまま)」に行ってきた。子どもを登山家にすべく……というのはウソで親のほうが行きたいからなのだが、ワハハと愉快な一日を過ごし、帰ってきたところ、洟ずるずる、である。それ以来、風雲急なのである。洟ずるずるなのである。高尾にヒノキが多く植えてあるんだろうか。ブタクサのせい? というか、私の体質のせいか。もうなんでもいいが、どうにかしてほしい。

そもそもこの洟ずるずるは、一段落したかに見えた花粉の飛散を、「ま、これで今年も終わりか」と思い、お医者にかかるのをやめ、花粉症の薬をもらうをやめた点にある。
基本的に出費を抑えた生活を心がけている。最初の本が売れているとは言え、入金は先だし、売れているとは言え、まだ1冊めだし、当然、何点かないと、やはり経営的には厳しい面がある。
なので、まあ、薬代をけちったわけなのだが、洟ずるずる。

で、洟ずるずるとしながら思ったのだが、これだけいわゆるワープアな人だとか、年金生活だとか、高齢者の医療費負担の増額だとか、ふつうの正社員だってなかなか厳しい人生になるであろう昨今、民間医療の知恵、というものが生かされてもいいんじゃないかと思う。

キューバ! いや、キューバすごいですよ。

世界がキューバ医療を手本にするわけ世界がキューバ医療を手本にするわけ
吉田 太郎

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なんて本があって、ちょっとしたキューバ・ブームって感じです。
知り合いのドクターに聞くと、「キューバ、今度、視察に行こうって思ってんですよ」とか、「知り合いが行ってきた」とか、そんな様子。私の知ったかぶりまったく効かず。ま、私の聞いた範囲が偏っている可能性大ですけれど。
キューバと吉田太郎さんの本は一通り読みましたけれど、面白い。カストロすげえなあ、と思いますし、キューバすげえなあ、とも思う。そんなキューバに勝った松坂すげえ、ともわけのわからない文脈で思う。

200万都市が有機野菜で自給できるわけ―都市農業大国キューバ・リポート200万都市が有機野菜で自給できるわけ―都市農業大国キューバ・リポート
吉田 太郎

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有機農業が国を変えた―小さなキューバの大きな実験有機農業が国を変えた―小さなキューバの大きな実験
吉田 太郎

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1000万人が反グローバリズムで自給・自立できるわけ―スローライフ大国キューバ・リポート1000万人が反グローバリズムで自給・自立できるわけ―スローライフ大国キューバ・リポート
吉田 太郎

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世界がキューバの高学力に注目するわけ世界がキューバの高学力に注目するわけ
吉田太郎

築地書館 2008-10-09
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キューバは経済封鎖をされて、ソ連が崩壊して、医薬品がまったく入ってこなくなってしまった。それで「グリーンメディスン」の力を借りて(要するに、民間療法というか、薬草療法というか、漢方というか)、質の高い医療を作り出している。アフリカンもいて、スペイン系もいて、アジア系(中華系がいるらしい)もいて、さまざまな文化背景の民間医療を活用して、そして、それらのエビデンスをとって比較検討しているらしい。精神医学なんかだと、大コミュニティアプローチなんかをやったり、薬がないので精神療法をしたり。しっかりとしたデータが見てみたい感じです。


そこで右肩下がりの日本ですよ。たとえば、風邪には、

ショウガにコーラ
みかんの黒焼き
玉子酒
ユンケル飲んで早寝

なんていうじゃないですか。これは「正しいのか」。あるいは特効薬はないのか。
もちろん、劇的に効くわけではなかろうですので、予防医学的なものになるかとも思うのですが。
こういうものをまとめたら面白いのではないかと。

で、花粉症ですよ。

この洟ずるずるには何が効くのか?

ま、皆さんのお知恵、プリーズといったところです。

ちなみに、キューバですが、医療費無料、教育費無料だそうです。心臓の移植とかもやっているそうですが、当然、無料。医学部入ろうと、音大入ろうと、無料。

 

2009年4月17日金曜日

BPDと人生相談

 
いま、BPDに興味を持っている。境界性パーソナリティ障害ですね。
といっても、本の企画がこれといってあるわけではない。作りたいなあ~とは思うものの、ま、まだ下調べの段階ですね。で、下調べのつもりでネットで調査をしているうちにわけのわからない世界に入り込んでしまったと。というのも、多いですねえ、BPD関連のHP。ドクターが書いたようなものから、本人とおぼしき方が書いたものから、あまたあります。
当事者のブログを読んでいたら、途中で終わっていて……うーん、これも怖い。毎日のように更新していたのに、パタリと終わっている。軽快した様子だったのに……どうしているんだろう、心配になってしまう。

思い出したのは、以下のことである。

数年前に話題になった加藤諦三先生のラジオ人生相談がある。ニッポン放送系のラジオ番組「テレフォン人生相談」ですね。
例の「掲示板」なんかでは、「ガチャ切りババア」なんていう呼称がついていたりします。
人生相談中、怒り出して、ニュースステーションに出ていた朝日新聞の加藤千洋氏と間違えていたことを露呈した挙句、電話を切るという……

ま、詳しくは。

http://www.youtube.com/watch?v=DisAmLq8NTI&feature=related

http://www.youtube.com/watch?v=ho-b_1HH1JM&feature=related

というのが、youtubeにあるようなので、お聞きいただきたい。

診断名がつくのか否かはわからないけれど、とても興味深いヤリトリである。
これ、プロセス研究に使えませんかね。
卒論くらいにはすぐに使えそうな素材です。


本日、「電話相談」というキーワードで一番売れている本は、

電話相談の考え方とその実践電話相談の考え方とその実践
村瀬 嘉代子 津川 律子

金剛出版 2005-09
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であった。
これは「臨床心理学」で連載していたものをまとめたものである。多くの電話相談実践家が書いたしっかりとした論考で、実用的かつとても読み応えのある内容である。オススメです。

電話救急医療相談プロトコール電話救急医療相談プロトコール
日本救急医学会

へるす出版 2008-06
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なんていう本もあるらしい。
「うちの子がタバコの吸殻を食べてしまって!」みたいなんだろうか?


電話精神科相談プロトコール


なんてどうですかね。

最近、そういえば、仕事以外で電話をしていない……。何もかもメールになってしまっている。

って、結局、BPDの話に進展はないままなんですけれど。
 

2009年4月15日水曜日

『世界一あたたかい人生相談』

こないだ、『世界一あたたかい人生相談』という本を読んだ。
ふつうなら、ここでアマゾンのデータを差し挟むところだが、この本、アマゾンでは売っていない。

ビッグイシューという会社が版元である。
http://www.bigissue.jp/news.html

『ビッグイシュー』という会社あるいは雑誌は、都市近郊にお住まいの方ならご存知だろう。
ホームレス風のオジサンが駅前や街角で売っていたりしますが、あれですね。なかなか買うのに勇気がいるものなのですが……
「ビッグイシュー」は雑誌で、そもそもホームレスの社会復帰のために世界規模で発刊されている。売上げの約半分がホームレスの方の手間賃になるんだそうで。
創刊当時はあんま面白くなかったけれど、けっこう最近は面白い。とはいえ、ときどきしか買わないけれど。

で、こここの雑誌で名物コーナーであった「人生相談」をまとめたものが本書である。ついでに、枝元なほみさんという料理研究家が相談者に「こういうもん、食いなさい」とレシピが載っていたり、そこにキツイ一言が載っていたりして、なかなか楽しい。
この人生相談は、ま、ふつうの読者が「困ってます」とやるのだが、答えるのが、ビッグイシューの販売者の方、つまりは、ホームレスの方々である。実際には、ビッグイシュー販売のおかげでホームレス状態ではなくなっている人もいるのだが、ま、細かいところはよい。

ロジャーズの例の3条件の一つに、「自己開示」がある。傾聴、共感と並ぶ、大事なポイントとされる。傾聴や共感は、わかりやすいタームであり、できるか否かは別にして、お題目としてわかりやすい。しかし、「自己開示」というのは今ひとつわからない。上の二つについては同意しない学派は(といよりも人間は)いないだろうが、「自己開示」にはあまり触れられないような気がする。自己開示をキッパリと否定するような学派も存在しないでもない。

多くの人生相談において、回答者は「まあ、ワタシの話だけどね……」という感じで、自分の過去をさらりと語り、相談者との距離を詰める。この本でも同様で、帰宅拒否症のお父さんに対しては、「ああ、でも、きっとヨメさん、怒っていると思うよ、ハラの中で。ウチもそれで離婚しちゃってさ、あとは転落の人生……」みたいなことが語られる。これが自己開示なのだろうか。自己開示の一つなのだろうか。
よくわからないのだが、これがこの本においては、「あたたかい」と感じられるゆえんであろう。いや、ホントにあたたかいのだ。正直に言うと、相談者の方がきっと回答者よりもずっと「正しい」人間なのだろうと思うのだが、でも、ホームレスのオジサンたちの回答もやはり正しかったりする。普通に常識的だったりするのだ。どうしてホームレスになったのだろう……相談者の相談よりも、そちらのほうが気にかかる。
まあ、英国では7歳の人生相談が人気だというし。

うーむ。ともあれ、いろいろと考えさせられる本であります。本屋さんでも売っていますが、できれば街角でホームレスのオジサンから購入されることをオススメします。


感想のまとめ:
*自己開示って、ホント、何だろう。
*ホームレスのオジサンたちの「自己開示」を聞くと、ふつうの人である。どうして転落をするのか。よく言われることだが、家庭の守りがまったくないことは大きいと再確認。
*カウンセラーは、人生相談家なのだろうか???


ビッグイシューと陽気なホームレスの復活戦―THE BIG ISSUE JAPANビッグイシューと陽気なホームレスの復活戦―THE BIG ISSUE JAPAN
櫛田 佳代

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2009年4月13日月曜日

おうちからコミュニティへ

 
昨日、家でまったりとしていると、来客あり。出てみると、リフォーム屋さんの訪問営業であった。営業マン(?)というか、60がらみの方、職人風。
チラシを片手に、私を一瞥すると、

「おうちの人、いない?」

とのたまわれる。

わたしが、お探しのおうちの人なんですが……というのも面倒なので、

「はあ」とか適当に言っていると、

「あのさ、じゃ、これ、渡しといて」とチラシをもらう。

===

家人に「おうちの人いないって言われたよ」とチラシを渡す。
ニート風だもんね、今の格好」
確かに、妙なジャージとか着ていて、ファッションチェッカーのドン小西が怒髪天を衝くようなもっさい格好であった。
まあ、正直、営業対応というのも面倒なので、パラサイトシングルに間違われて、よかったよかったという話なのだが、それにしても、私は一家の主に見えなかったのだろうか……と思うと、ちょっと悲しい。中古住宅だし、35年ローンだが、一応持ち家なのになあ。一応、一家の主どころか、一社を構えているのになあ。
そもそも、私は老け顔である。まあ、20、30歳上に見られたことはないが、10上くらいにはよく間違われる。まあ、顔だけでなく、年齢判断には服装なんかもあるのでジャージだと老けて見えないのかもしれないが、なんというか、想像力に欠ける営業マンである。契約が取れているのか心配になってしまう。

とはいえ、人の年齢はなかなかわからない。

===

窪田由紀さんの『臨床実践としてのコミュニティ・アプローチ』が金剛出版から出ていた。いい本である。校正刷を読んだので、よく知っている。ドーンと、アマゾンのリンクを張りたいところなのだが、まだ、アマゾンでは登録されていないようである。残念。

「コミュニティ・アプローチ」は、20世紀的な、そして21世紀的な、臨床実践であると思う。
日本では村社会が崩壊して(という話をいまさら言うのも恥ずかしいが)、会社社会が崩壊して、そして地域コミュニティがいま模索されている。
NHKのテレビ番組の、

難問解決!ご近所の底力難問解決!ご近所の底力
NHK「難問解決!ご近所の底力」班

大和書房 2004-04
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なんていうのを見て、つくづく、コミュニティの時代だ、などと思う。

個人心理療法が中心になっている臨床心理学、あるいは、精神医学だってインデビュデュアルだが、そういう臨床とは、まったく別軸のコミュニティ心理学は、誤解も多そうだが、基本的には「正しい」拡散の方向性だと思う。
ちょっと前までは、↓読んどけ、で話が終わったものですが、

コミュニティ心理学―地域臨床の理論と実践コミュニティ心理学―地域臨床の理論と実践
山本 和郎

東京大学出版会 1986-07
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山本先生の本は本当に名著である。
岩波文庫にオレンジ表紙とかの「心理」なんていうカテゴリーができたら、ぜひ入れていただきたい1冊。
とはいえ、他にもいろいろと出てきたので、いまはとりあえず押さえるなら、↓だろうか。

コミュニティ心理学ハンドブックコミュニティ心理学ハンドブック
日本コミュニティ心理学会

東京大学出版会 2007-06
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「まとめ」ですから、これ以上強力なものはありません。

こんな本もあるんですね。村山正治先生の

コミュニティ・アプローチ特論 (放送大学大学院教材)コミュニティ・アプローチ特論 (放送大学大学院教材)
村山 正治

放送大学教育振興会 2003-04
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へえ。今度、探してみよう。


窪田由紀先生は、

学校コミュニティへの緊急支援の手引き学校コミュニティへの緊急支援の手引き
福岡県臨床心理士会

金剛出版 2005-04
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の筆頭編者。上掲書の多くのパーセンテージを書いております。
この本は本当にあちこちでよく使用されている。
学校における緊急支援も、コミュニティ実践の一つ。幅広いですよね、コミュニティ実践は。
コミュニティ支援のエッセンスは、きっと多くの臨床に役立つんじゃないかと思う。


窪田先生とは学会のときなどに何度かお会いしているのですが、最初お会いしたとき、私は40そこそこ、くらいの認識をしておりました。黒木瞳というか、川島なお美というか、あの系統の正統的な整った顔立ちで。才媛とはこのことかと思ったものでございます。
後日、ある九大教授と話していたとき、「窪田さんね、確か、僕と同い年よ」と。
いや、正直、人の年齢当てには自信があったのですが、いや、15以上も間違えていたとは……。

「うちの人、いない?」なんて聞いてきた営業マンのことを笑えません。

ジェンダーを学ぶ
ジェンダーを学ぶ堤 かなめ 窪田 由紀

海鳥社 1998-05
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なんていう本もありますので、怒られてしまうかもしれませんが。サブストーリーとして。
 

2009年4月10日金曜日

読む力だけではなく

 
 昨日の話。

 渦中(?)の心理職ユニオンについていろいろと調べていたら、とあるブログにたどりついた。別に、そこにユニオンについて書かれていたわけではないのだが、何かのキーワード検索にひっかかって、流れ流れてついたのだ。
 ちらっと読む。
 なかなか面白い。
 というか、けっこう面白い。
 いや、なんとも面白い。
 
 臨床心理の人のブログなのだが、目配りがきいていてかなりのものである。そもそも文章も、これということを書いているわけではないのだが、読ませる。感心するくらい文章のうまい人は100人に1人くらいいるが、1,000人に1人くらい痺れるほどうまい人がいる。痺れるくらいうまい書き手の本は売れる。文章がうまい人というのは、人をよく知っている。人の心をよく知っている。風景について美しい文章を読んでいるのではなく、風景を美しいと思う人間の心を私たちは読んでいるのだ。人の心のアヤを描くのがうまいのだから、臨床心理の本としてもよくできていることが多い。

編集者としての勘がビビッときたわけですね。これは逸材だと。

ブログには、プロフィール欄があります。
だもので、当然、それを読みます。
しかし、プロフィールを読んでも、まったくどういう人だかわからない。性別のみがわかったような雲を掴むようなプロフィール欄であった。しかし、隅から隅までブログを読めば、どういうところで働いているかわかるはわかる。とはいえ、具体的な情報はない。住んでおられる地域は何となくわかる。書いてある内容を読めば、ハハアン、この方の系列にあるのだな、ともわかる。わかった。年齢はいかほどか。五〇代? いや、もう少し若いのか。四〇代か?

誰だろう。
どうしてこんな逸材なのに私は知らなかったのだろう。

どうしよう。
メールアドレスはあるぞ。
メールは届くのだろうか?

出すべきか。
出さざるべきか。

出すとして、どんな本を書いてもらうつもりだろう、私は。
わからない。
わからないけれど、きっとブログをやっているくらいだから、書きたいことがあるんじゃないだろうか。
書きたいことがないとしても、何とか、いろいろとメールのやりとりをしたらいい。面白い展開があるかもしれない。

……でも、この人がオッペケペーだったら? 本当は十五歳の少年とかだったら? ブログだけで何がわかる?

いや、俊介(←って、自分に言い聞かせているわけですが)、お前、自分を信じろと。十分長い間、お前はいろいろと読んできたじゃないか。読む力が備わっているはずだ。そうだ。インスピレーションを信じろ。
などと一人芝居をしつつ。逡巡。



で、まあ、この方に連絡を取ったわけです。
すると、返事きましたよ!



どもども山内さん。○○です。
ご無沙汰してます。
あのブログやってんの、ワタシなんですわ。
ええ、遊びで。
はあ、すんません。
(注:文章は大幅に変更しました)



業界ではそこそこ有名なお方でありました。
なんだよ(w



世界って狭いですね。。。

==

ユニオンの問題は、部外者の私が何を言うこともないですが、まあ、部外者から見ると、もうちょっと賃金について意見がいろいろと出ていてもいいかな、と思いますね。聖職じゃないですし。あまり聖職感を出すと、ボランティアでいいだろうというような話にもなりかねません。まあ、部外者には聞こえてこないだけかもしれませんが。

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社会起業家になる方法社会起業家になる方法
大島 七々三

アスペクト 2009-02-25
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なんて本もありますしね。
オススメは下のほうですかね。


単純にビジネスモデルとして、今の臨床心理士で成功している人のモデルというのは、どういうのなんでしょう。臨床心理の一番の成功モデルが「大学の教員」というのは、あまりにも寂しいかなという肝。

何事につけてもマーケットが存在しないと商売になりません。マーケティングとか、ビジネスコンサルテーションとか、そういう視点から臨床心理行為を考えてもいいのかな、と思います。河合先生は凄腕の宣伝マンでもあったわけで、あれほどの方はもう現れないかと思いますが、地道な営業マンみたいな、マーケットを切り開いてくれる人がいてもいいかなと。少なくともマーケット戦略みたいなものがあってもいいのかなと。

こないだいわゆるEAP関係の経営されている方と話していたんですが、けっこうそれなりに商売になっているようです。EAP全般はいろいろと大変みたいですけれど。別にその方は、臨床心理にそれなりに興味を抱いてはいるようですが、ふつうのビジネス出身の方で、基本的に商売としてやっていている。でも、その方はビジネスマンとしていろいろと心理の世界を開拓されていました。
こういう方の力を借りてもいいかと思うんですけれどね。

自殺者3万人ですよ。やっぱ、異常な事態ですよね。経済の問題もあるとはいえ、心の問題でもあるんじゃないかなと思うんですよね。メンタルケア業界には(まあ、業界として捉えるのもなんですが)、市場がまだあるかなとは思うんですけれど。とはいえ、数年は未曾有の不況で厳しい状態が続くかとは思いますけれど。

でも、ビジネスとして捉えるのは顰蹙ですかねえ。
 

2009年4月7日火曜日

『統合失調症者への社会・心理的アプローチ』4/22見本出来です

 
4月3日の記事に引き続き、新刊のご案内をいたします。
今日ご紹介するのは、中村正利さんの『やってみよう! 統合失調症者への社会・心理的アプローチ』です。



本書は、副題にもあるがごとく、「ソーシャルワーク・福祉の力でどこまで回復できるか」ということをテーマに援助活動を展開してきた中村さんによる、統合失調症者への援助論です。
統合失調症というと、やはり入院、薬物療法というのがメインの治療法です。入院は一昔前ですと何十年という期間も珍しくはなかったのでしょうが、近年ですと陽性症状がとれてきたところで、長くとも半年くらいで退院・社会復帰というのがパターンでしょう。しかし完全に治るということはなかなか難しく、陰性症状のほうはなかなか消えない。症状のほうは薬である程度はコントロールできても、ちょっとしたことで再燃したり、再入院したりします。
社会・心理的アプローチ――簡単に言えば、人と人のかかわりを作っていく援助のことなのですが――は、作業療法やデイケア活動、カウンセリング、仲間づくり、グループ・ミーティングなどいろいろとありますが、「生活」なり「生きてゆく」ということを通して、統合失調症の方にリジリエンスを取り戻させるもので、薬物療法と両輪であるべきものです。
中村さんは作業所やグループホームなどを通して、そうした活動をされており、本書にもさまざまな実践が報告されています。何かというと、かなり絶望的な感じさえする統合失調症ですが、できることをやるだけでも、かなり回復が見込めるのだな、と読んでいて強く思います。
目次はこんな感じです。

第1章 統合失調症とは何か――ソーシャルワークからみる精神障害
 1 統合失調症とは
 2 精神障害の特殊性

第2章 援助の導入
 1 社会資源
 2 障害者自立支援法について

第3章 社会・心理的援助
 1 援助の開始
 2 回復期の援助

第4章 事例で描く社会・心理的アプローチ
 1 スタッフの資質について
 2 陽性症状と陰性症状
 3 統合失調症者の問題を社会的文脈で見る
 4 直面化

第5章 精神病院入院に変わる地域システムの模索――脱病院化・過渡的施設(通過施設)と社会・心理的アプローチ
 1 ソテリアハウス
 2 イタリアの精神保健改革
 3 コミュニティケア
 4 まとめ──私たちには何ができるか


本書はもともと、精神保健福祉士の方に向けて「教科書に書いていないこと」をまとめようと意図したものです。精神保健福祉士向けの本というと、(まあ、多くの専門職向けの本は少なからずそうなのですが)試験対策テキストみたいなものが多く、もう少し幅のある本ができないものかなあ、と考えていました。そこで『グループミィーティングのメソッド』でお世話になった中村さんと話しているうちに、作ってみようということになったものです。出来上がったものを読むと、精神保健福祉だけでなく、精神科臨床、精神科福祉にコミットしている方々に、ぜひとも読んでほしい内容に仕上がりました。

先日、クラブハウス町田に伺い、最終的な打ち合わせをしたとき、中村さんからビデオを見せてもらいました。
詳しくは知らないのですが、作業所対抗(なのか?)のバレーボール大会があり、中村さん率いるクラブハウス町田は、強豪ぞろいの東京都大会で見事優勝し、全国大会に進出したんだそうです。見せてもらったのは、事実上の決勝戦であった前年覇者のチームとの一戦のビデオです。
一人女子を入れなければならないなどのルールがあるようですが、6人制のバレーで、フォーメンションも変わり、相手チームの穴を狙うなど作戦もあるようで、ブロックや上からのサーブ(変化球も打つらしい)などの、かなり本格的な試合でした。レシーブ、トス、アタックと、ちゃらいサークルがレクリエーションでやるバレーなんかよりはずっと本格的です。中村さんはビデオを見ながら、「この彼はかなり重篤だったんだけど、よくここまで回復したなあ」などと解説をしてくれます。もちろん、そうは見えません。
そして、接戦の末、勝ちを収めたのですが、印象に残ったのは、皆さんの元気な姿です。そういう場所だからということもあるかもしれません。ふだんは精神障害の方との接点がない私が見慣れているわけではないので、そう見えただけなのかもしれません。でも、彼らは元気よく戦い、励ましあい、声を掛けあっていました。そして最後の得点を決め、勝ったとき、喜んでいました。そこにいたのは、ふつうの若者たちでした。

これが別にエビデンスだというつもりはないのですが、少なくとも、この本は、そうした人間的な実践をもとに書かれたものだということがわかります。
デイケアや作業所などのスタッフの方はもちろん、臨床や人間の可能性を信じている方にはぜひ読んでほしい一冊です。

もし、本書を読んでみたい、ブログやHPなどで紹介したいという方がおられましたら、ぜひ、ご一報ください。小社HPに詳しい説明がありますが、無料謹呈をしておりますので、ぜひご応募いただければと思います。

2009年4月6日月曜日

会津の桧枝岐

 
日曜日の話。

ETCはどこまで行っても1000円である。なので……というわけでもないのだが、福島県桧枝岐(ひのえまた)村まで行ってきた。
西那須野インターを降りて、下道を爆走100キロである。あんまETCのありがたみもないのだが、まあ、でも1000円だ。

村人たちが歌舞伎をしたり、平家の落人伝説があったり、ソバで有名だったりする桧枝岐村であるが、遠見書房主はこの村が好きで、年に1度くらいは行く。福島の南会津、隅っこの端っこのような場所ある村は、村の中心を通る国道352号線が冬の半年通行止めになるからか、盲腸のような感じである。352号線はそのまま行けば新潟のほうへ抜けていく道で、とても気持ちのいい道であるが、ほとんど人家はないし、東京から一番近い秘境みたいな場所である。

で、この村にきて何をするかと言えば、会津駒ケ岳への登山であります(燧ケ岳の登山口もあり)。私を含む、オヤジ3人で山スキーとしゃれ込んだわけです。
山スキーというのは、まあ、登山をして(人力で)高度を稼ぎ、うんで、スキー板で降りてくる、という遊びでして、深田久弥の日本百名山にもあげられている会津駒ケ岳はけっこうメジャーな山スキールートだったりします。


夜中の1時半に家を出て(あちこち回り道をしまして)、朝7時すぎにふもとに到着。支度をして、登り続けること、約5時間。われわれが見たものは……




ホワイトアウト……。



ほんとうは、右の辺りにドーンと山頂が見えるんですが、まったく見えねえ。

あと標高差100メートルくらいで頂上のはずなんですが。

写真にはもちろん写らないのですが、けっこうな風も吹いておりまして、小雪というか、小吹雪の模様。ま、さすが四月なので、命の危険という感じはないのですが、平均年齢40歳、扶養家族合計7人……というメンバーにとっては悩みどころの天候であります。

「降りますか」
「そうっすね」

とそそくさとスキーにて下山決定。

1時間半ほどで登山口へ戻ってきましたが、当然のように、登山口辺りは晴天(泣)……。山頂は見えませんが、雲の感じを見ますと、晴れてそう……。

「いいもんね、私ら、登ったこと何度もあるもんね」

と慰め合う3人。

いやでも、面白かったですよ。
温泉もありますし、桧枝岐は本当にすばらしい。

===

会津というところは、私のイメージのなかで、地方出版社が多いところである。会津なんというと、面積は広いが、猪苗代湖と山ばかり……という感じで、商売になるのかしら、と思うのだが、若松にある歴史書の雄である「歴史春秋社」なんていうのが有名です。

桧枝岐のある南会津にも「奥会津書房」という出版社がある。

大歴史学者 赤坂先生の本などもあったりします。しかも、イザベラ・バード関連。

イザベラ・バードの会津紀行 (会津学叢書―会津の旅学)イザベラ・バードの会津紀行 (会津学叢書―会津の旅学)
赤坂 憲雄

奥会津書房 2006-05
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なんか、「血」があるんですかね。それとも「地」というべきか。

 

2009年4月3日金曜日

『認知行動療法・技法別ガイド』そろそろ発刊です!

 
今日は新刊2点のうち、中野敬子さんの『認知行動療法・技法別ガイド』を紹介したいと思います。



実は昨日、HPを更新しました。というのも、ようやく、カバーが完成したからでありまして……いつもながらの綱渡りな私。あちこちに迷惑をおかけしまくっております。

==

さて、本書の紹介ですが、グダグダと述べる前に目次を見ていただいたほうが一目瞭然でしょう。
目次は下記の通りとなっております。

第1部 認知行動療法の技法

第1章 認知行動療法
第2章 問題解決療法
第3章 認知の再構成・認知療法
第4章 リラクセーションと不安管理訓練
第5章 行動の修正
第6章 自己主張トレーニング(アサーティヴネス・トレーニング)

第2部 問題別認知行動療法の実践

第7章 抑うつを主訴とするケース
第8章 不安を主訴とするケース
第9章 境界性パーソナリティ障害が疑われるケース

ごらんの通り、第1部では、幅の広いCBTの技法を解説しています。第2部はCBTによる援助を行ったケースの検討。抑うつ、不安、BPDと臨床家がよく対面するメインユーザー(?)がその対象となっており、実際の具体的な介入が学べます。

もう少し詳しい説明や上記よりも細かい目次、著者の中野さんに関する紹介などは、小社のHPに掲載しておりますので、どうぞ、じっくりとごらんいただければと思います。

CBTというと、どうも「=認知療法」というようなイメージになっているのではないかと思いますが、実際のCBTというのは貪欲ですね。さまざまな心理療法テクニックを駆使して治療を進めていくという感じです。さまざまなオリエンテーションの中から効果のある手技を持ってきているところがありますので、「そら、効くわ」というところでしょう。
あまりにも貪欲ですから、そのうち、CBTによる箱庭療法だとか、CBT自由連想だとか出てくるような気もしないでもないでもないかもしれませんが、まあ、一つの「集束」だと思います。差異を強調し拡散してきた心理療法がCBTというところにテクニカルな面で集まってきている。

本書はまさにそんなCBTを象徴する本といえます。CBTの類書は数多く出ています。が、ある一つの手技を強調する本であることが多く、技法的には「認知療法的CBT」だとか「リラクセーション的CBT」といった趣です。が、本書の特徴は、1冊でCBTの技法を網羅しようという点でしょう。これは長きにわたりCBTを学び、実践してきた中野さんにしか(日本だと他に何人いるか……)できない本だと思います。

本書は、CBTの入門書です。「CBTをやってみたいのだが」という方に最適のものです。多くの臨床家の皆様は折衷的な心理療法を行っているのではないかと思いますが、そういう方が最適な読者かと思います。ユーザーのニーズも高まっていますので。
また、精神科医の方などで「ちょっとCBTとやらを押さえておきたい」という方にとっても全貌が網羅できるので有効かと思います。とはいえ、セラピストの原則である「傾聴」だとか「共感」だとかが実践できないと、いくらCBTが有効な技法とはいえ、効果は発揮しませんのでご注意ください。
心理療法の初学者が読んでおくものとしてもいいですが、一番最初のCBTの本としては不向きかもしれません。臨床現場に赴くようになる時期からの本という感じです。

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もし、本書を読んでみたい、ブログやHPなどで紹介したいという方がおられましたら、ぜひ、ご一報ください。小社HPに詳しい説明がありますが、無料謹呈をしておりますので、ぜひご応募いただければと思います。

 

2009年4月2日木曜日

4月は持ち込みが増える?

 
昨日はエイプリルフールで、グーグルが川柳を読んだり、なんかいろいろ楽しかったので、遠見書房としても一つオオボラを吹いてやろうかとも企んだのですが、洒落にならんオオボラばかりしか思いつかず、自らのルサンチマンというか業の深さを思い知った遠見書房主でございます。

さて、新年度になりました。

あちこちでこれから新人歓迎会なのか研修オリエンテーションなのか、明らかな新入社員然としたスーツをきた若者がたむろっていたりします。なんで新入社員というものはあんなにすぐにわかるんでしょうね。不思議です。
そんな新年度になると、不思議と本の持ち込みが増えるという説があります。そんな説、だれが唱えているんだといわれても、私です、としか答えようがないのですが、なんか多くなるなあ、と思います。
まあ、私のことをご存知の方が大学の教員の方が比較的多いので、春休みの3月の多少ゆとりのある時期に、「よし、本を書いてやろう」などと発起され、私たちに企画書をよこす、ということもあるかもしれません。同様に、夏休み明けの9月ころも持ち込みが多いですからね。ま、こっちは学会で発表して好評だったから本にしたい、などというニーズもあるかもしれませんが。
かくいう労働条件的なものもありますが、やはり、春はなんとなく萌えてくるものがあるのでしょう。よ~し、新しいことやってやんぜ、みたいな。それで思いつくのが「本」やら「論文」やら「研究」なのでしょう。

この時期にとても投稿が多くなる、なんてこと、どの学会でもあるのでしょうか。

編集者として、論文の執筆という生業についてとても興味があります。
こんな本を作ったことがありますが、

初心者のための臨床心理学研究実践マニュアル初心者のための臨床心理学研究実践マニュアル
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いまだによく売れているようで、ありがたいです。まあ、津川先生と遠藤先生といういまをときめくお二人の競作なので、細かいところにまで目端が利いていて、実に良い本になりました。

最近(でもないですが)の本ですと、よく書店さんに並んでいるのが、

心理学論文の書き方心理学論文の書き方
松井 豊

河出書房新社 2006-09-09
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でしょうか。あとは、

心理学論文の書き方―おいしい論文のレシピ (有斐閣アルマ)心理学論文の書き方―おいしい論文のレシピ (有斐閣アルマ)
都筑 学

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ですかね。。。
っていうか、同じタイトルなんですね、これ。

あとは

心理尺度のつくり方心理尺度のつくり方
村上 宣寛

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質問紙調査の手順 (心理学基礎演習)質問紙調査の手順 (心理学基礎演習)
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観察法・調査的面接法の進め方 (心理学基礎演習)観察法・調査的面接法の進め方 (心理学基礎演習)
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心理学実験法・レポートの書き方 (心理学基礎演習)心理学実験法・レポートの書き方 (心理学基礎演習)
西口 利文 松浦 均

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なんかもよく並んでいたり。

まあ、でも、学生さんとしては、「テンプレ」みたいなものがほしいだけかもしれませんけれどね。適当なキーワードを入れると、勝手に卒論を自動生成してくれるような。

論文を書くのにはどうしたらいいのか、と、とあるとてもよく投稿されている某旧帝大教授の先生にざっくばらんにお尋ねしたところ、

「論文を読めばいいんですよ。たくさん読めば、書き方もわかるでしょ。書き方がわからないとか、意味がわからない」


と仰っておられ。
皆さん、ぜひ、たくさん読んでください。

多忙な日常を送られている方にとれば、なかなか論文や本を書こうなんていう意欲はわかないでしょう。
とはいえ、基本的に専門職は専門職業界に新しい知見が得られたらそれを情報として公開しなくてはならないという暗黙のルールがあります。その共有の枠組みが「専門職」なのでしょう。実践家-科学者モデルか、科学者-実践家モデルかは別にして、定期的に知見を論文にまとめることは、精神衛生上好ましいことかなと思われます。

出版のご用命は遠見書房まで。
ぜひ。

ご用命ついでに、メルマガご希望の方がおられましたら、mailmaga@tomishobo.com まで空メールを送ってくださいませ(なんの関係が)。