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2009年2月18日水曜日

『カルトからの脱会と回復のための手引き』

 
自分ところの本の紹介をしなくちゃいけません。
忘れていたわけではないのですが、後回しになってしまいました。



ロテ職人さんがご書評をしてくださった通り、

「大学などで学生相談に携わる人は必須、それ以外は興味のある方どぞーって感じですかね」

というのはとても正しい評価かと思います。


ただ、何人かのカウンセラー(心理)に聞くと、妙にその人たちは「カルト脱会」に携わっていたりするんですね。ある方は、SC的な仕事をして数年で、カルトにかかわることを2ケースやられたとか。

地域性もあるかもしれません。職業性もあるでしょう。総合病院の精神科に来て、「脱カルト」を願うクライエントはほとんどいないでしょうし。

どなただったか忘れてしまったのですが、初診のときに「信心を聞く」という方がおられました。その方から直接伺ったわけではなく、論文で読んだのですが。
たいていの人にとっては「信心ですか……」と答えて、まあ、「はあ、一応、仏教徒ですかね……」というような程度じゃないかと思います。でも、カルトに入っている方やあるいは熱心な信者さんですと、そこについて詳しく話してくれるかもしれませんし、そこに家族や環境の問題の端緒があるかもしれません(というような論文の内容でありました)。
確かに考えてみれば、宗教は生活の一部になっている人と、まったくそうではない人の差はとても大きいですね。

私の知っている「妙にカルトなひとの相談に合うひと」も、もしかしたら、信心を聞いておられるのかもしれません。そうしたアセスメントによって、相談の展開が変わる可能性は十分ありますね。ナラティヴということを考えると、なかなか興味深い話題です。

ともあれ、まったくカルトになじみのない方、知識もない方で、対人援助をされているという方は、ぜひ、本書を読んでいただければと思います。

現実にカルト問題で困っておられる方も、当然、読んでくださいますと、かなり具体的な話題が多い本になっていますから、役立つことも多いでしょう。

詳しい内容については、当社HP中のカタログをごらんくださいませ。


さて、本書の営業活動(というほどではないですが)で何軒かの書店さんを巡りました。いろいろとお会いくださった書店の担当者の皆様、ありがとございました。

類書として紹介したいものは、下記のものです。


カルトとスピリチュアリティ―現代日本における「救い」と「癒し」のゆくえ (叢書・現代社会のフロンティア)カルトとスピリチュアリティ―現代日本における「救い」と「癒し」のゆくえ (叢書・現代社会のフロンティア)
櫻井 義秀

ミネルヴァ書房 2009-01
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これは「専門書」ですね。本書にもお書きくださっている櫻井先生の本です。
社会心理学的なアプローチになりますでしょうか。


「カルト」を問い直す―信教の自由というリスク (中公新書ラクレ)「カルト」を問い直す―信教の自由というリスク (中公新書ラクレ)
櫻井 義秀

中央公論新社 2006-01
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これも櫻井先生の本です。
手に取りやすい本ですね。カルト問題の基本がわかるのではないかと思います。


マインド・コントロールとは何かマインド・コントロールとは何か
西田 公昭

紀伊國屋書店 1995-08
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これも、本書にもお書きくださっている西田先生の本です。
カルト問題のなかでの大きい要素になっているマインドコントロールの本です。マインドコントロールというと、あやしげな本も多いのですが(w、これは大丈夫です。


カルト-心理臨床の視点から 現代のエスプリ no. 490 (現代のエスプリ no. 490)カルト-心理臨床の視点から 現代のエスプリ no. 490 (現代のエスプリ no. 490)
高木 総平

至文堂 2008-04-12
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これは、現代のエスプリの特集号です。
本書に書かれた著者たちが何人か書かれています。


Q&A 宗教トラブル110番―しのびよるカルト (110番シリーズ)Q&A 宗教トラブル110番―しのびよるカルト (110番シリーズ)
山口 広

民事法研究会 2004-02
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本書には書かれていませんが、この本の共著者である滝本先生は、日本脱カルト協会の事務局長でもあり、オウム事件でとても有名な弁護士です。山口先生、紀藤先生、滝本先生といえば、宗教トラブル、消費者問題の駆け込み寺として有名です。本書でも、同僚にあたる山口貴士先生が書いておられます。


日本の10大新宗教 (幻冬舎新書)日本の10大新宗教 (幻冬舎新書)
島田 裕巳

幻冬舎 2007-11
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カルト、というわけではありませんが、新興宗教について知りたい方は、ぜひ上記の本を読んでください。とても勉強になりました。

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